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先週のニュースなのですが、バンコクの玄関口、スワンナプーム国際空港から海外に出発する際に通過する当たり前のセキュリティーチェックポイントで、ボディチェックを拒否した挙句セキュリティ会社の係員の両耳をひっぱたく(ニュースでは怪我をさせた)暴力を働いた役人がいました。

この役人は税関局の人間で、こともあろうがスワンナプーム国際空港の麻薬や密輸取り締まり部門の長とのこと。自分の身分を利用し、安全管理をする行為を暴力と暴言で拒否しました。

この事件が発覚したのはセキュリティカメラ映像がYou Tubeに流れたことから明るみに出ました。被害にあったセキュリティ会社の係員は警察に被害届を出し、暴力を働いた役人に出頭命令が出ました。

たしか今日が期限切れ日なのでどうなるか、でしょうが各メディアは痛烈に批判していました。

安全を守るために行われるボディチェックなどは空港職員であれセキュリティチェックポイントでは必ずチェックが必要です。これは空港職員や関係者が勝手に物の出入りをさせないための当たり前のことであり、テロや事件発生を防ぐ大切なことなのです。

しかしそんな当たり前のことを自分は偉いんだから必要ないとばかり拒否するのは許されることではありません。それに立場が密輸防止に努める部署の人間であれば尚一層強い認識が必要です。

が、この人にはなかったことがわかりました。

この事件はある意味上下関係を重んじるタイの伝統的な風習の悪い面がでました。それプラス役人にありがちな俺偉い的な要素の絡み合いです。

タイも上下関係、身分違いによる差別や偏見も織り交ぜながらの風習が今も残っています。年下は年上を敬うのが当たり前、という考え方は良いことではありますが、なればこそ年上は年下に対して敬まわれるぐらいの言動をしないといけないわけです。それを棚に上げて自分は年上でかつ社会的地位も上を振りかざすのはとても恥じるべきことです。この手の問題はいっぱいありますがあまり表面化しないのは、それこそ年下が年上の面子を重んじて上げているだけであり、事がひどい場合はその面子を簡単につぶされます。ま、どうせこの人もあまりたいした処分をうけないのでしょうが、続報があれば見てみたいものです。
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